ヒロスケのお金のコト

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テンバガー達成!中古車販売の「ネクステージ」が急成長

こんにちはヒロスケです。株価10倍を達成する銘柄というと、時代の先端を走るIT系企業を想像する方が多いと思いますが、案外身近にある地味な業界にもあるものですよ。

中古車を全国で販売する「ネクステージ」もそんな企業のうちの一つ。

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2台の在庫から急拡大

ネクステージは1996年にたった2台の中古車の販売から事業をスタートした企業。そこから20年ほどで2,000億円を超える売上に達しているのだからすごい。

元々中古販売業界は地域に根ざしたビジネスであり、業者は店舗がある地域の消費者から買取を行い、また店舗周辺の地域の消費者に販売を行っていたものである。つまり、買取と販売の両方を地域に住んでいる消費者を依存していたのです。

しかし、中古車オークションが発展したことにより、中古車の買取(仕入れ)を店舗を置く地域のお客さんから行う必要がなくなったことで、地域に縛られない店舗展開を行うことができるようになったという経緯があります。ネクステージはこの時代の変化に乗って店舗を全国展開していったと言えます。

「生涯取引」の獲得を目指し、サービス領域の拡大

BtoBの中古車オークションの発展が中古車販売の地域的制約を解放した一方で、車両査定の標準化も進められました。そこにインターネットの普及も重なり、今まで不透明だった中古車の価格形成に関して消費者は容易に情報を取得できるようになり、業者と消費者の間に存在していた情報非対称性がなくなっていきました。こうなると、市場は価格競争に陥りやすくなります。さて、そのような中でネクステージはどのように競争優位を保ったのか?

それは、提供サービス領域の拡大です。

顧客が中古車を購入してから次に車を買い換えるまでにそれなりの期間を要します。一方で車を購入してからも、車に関わる困りごとはいろいろありますよね。例えば車の整備ですとか、車検、タイヤの交換、保険への加入等。

こういったサービスをワンストップで提供できれば、顧客にとっても様々な困りごとを一箇所で解決できることになるし、ネクステージにとっても顧客一人あたりからの売上が多くなりますよね。

そこでネクステージは中古販売を専門に行う店舗から徐々に整備・点検・車検等様々なサービスをフルラインナップで提供する総合店へと業態転換をしていったのです。

しかもフルラインナップを提供する総合店を出店するには多額の初期投資が必要となるため、店舗の大型化自体が参入障壁にもなっていき、ネクステージの競合優位性が増していきます。

業績推移

2012年度には280億円ほどだった売上が2020年には2500億円に迫っています。まさに圧巻。営業利益率については決して高くはない一方で、在庫回転率を強く意識した経営をしており、ROAROEが高いのが特徴。つまり、資本を効率的に使えているということが言える。

また、2030年ビジョンとして売上1兆円を掲げており、まだまだ成長意欲が高い。

売上が1,000億規模を超えても売上成長35%程度をコンスタントに達成したこともあり、株価テンバガーも納得の結果。